ローディング

スタッフブログ

ろう児・難聴児の防災訓練を考える〜命を守るために今できること

岡松 有香
岡松 有香

こんにちは。ろう・難聴児専門総合学習塾「デフアカデミー」岡松です。

今日は、耳の聞こえない・聞こえにく子どもたちへの防災教育を通じての気づきを、綴ろうと思います。

気づきのきっかけは、ママコミュ!ドットコムさんに防災教育の機会を頂戴したことでした。私たち、デフアカデミー として、2月末には、防災教育のオンラインイベント、そして、3月には、防災のチカラ」というイベントに、子どもたちと参加させていただいたのです。

子どもたちと一緒に”防災遠足”へ

この2つのイベントの間には、東日本大震災から11年目の3.11があったこともあり、命について、そして、災害への備えについて改めて考えることになりました。

命を守るための最善策〜宮城を訪れて〜

3.11で思い出されるのは、昨年秋に、スポーツイベントの主張で、仙台へ訪れた時のことです。

MEET門脇という震災の伝承施設で働き、当時の震災の状況について伝えていらっしゃる方にご縁あって、出会わせていただき、お話を伺いました。

MEET門脇でお話を伺った様子は、子どもたちにもオンラインで共有させていただきました

想定を遥かに超える自然の力に立ち向かうことの難しさ、厳しさ、そして、悔しさがあったということを伺い、伝承施設でその光景とともに、地震、津波の恐ろしさ、そして、備えの大切さを改めて実感いたしました。

また、そこで伺った、津波の避難について印象的だったお話があります。

震災遺構である、旧門脇小学校。

当時の校長先生が赴任される前から、

「大きな地震が起きたら、必ず津波がくるから日和山へ避難する」と決まっていたそうです。

代々校長から引き継ぎを受けていた“決まり“を、震災の日も執行した当時の校長先生。

学校や近くの避難所に留まって、保護者の引き渡しを待つのではなく、

「安全な日和山で引渡しをします」と保護者を誘導したため、

双方が約束の場所へ向かい、実際、多くの命を救ったと言います。

 

ここでのポイントは、「命を守るための最善策をあらかじめ決めておく」ということだとMEET門脇のスタッフの方が教えてくださいました。

とても考えさせられるお話でした。

”防災のチカラ”イベントで掲載していた震災、人命救助の様子

山、海など、日頃、自然が近くにない私たち。

逆に、市街地の中では、どのような災害が想定がされるだろう。

近々おこる可能性も高い、南海トラフ地震に向けて、今、自分たちができることは何なのか?

もしものときに、保護者との連携が図れるだろうか。

備えるためにできることは全部やらないといけない!

背筋を正す想いでした。

耳の聞こえない、聞こえにくい子たちが災害に遭遇してしまったら?

大阪のうめきた外庭スクエアで行わた防災イベント“防災のチカラ“へ、デフアカデミーの子ども達と一緒に参加してきました。

※防災のチカラは、ろう・難聴児限定のイベントではなく、いろんなお子様が参加できるイベントでした

小型重機に乗せさせていただきました

防災グッズをご紹介いただき、重さを測ったり、瓦礫の下に埋もれてしまった場合の救出方法の実演を見させていただきました。

防災グッズを見るのが、初めての子も!

特に子どもたちが、興味を持っていたのは、非常食の試食。被災時に、食事を美味しくいただくアイデア、そして貴重さを、分かりやすく教えていただきました。

 

✔︎常日頃から家族となにかが起きたときは逃げる場所を決めておく

✔︎ご近所さんとコミュニケーションを密にとり、顔を覚えてもらう

✔︎一箇所に防災グッズを準備しておく

など、備えるチェックリストも、子ども達の記憶に深く残っているようでした。

 

そんな中で、ふと気になることがありました。

「災害時、何か起きた時、助けを呼ぼう!誰かに知らせよう!」その手段が、基本的に電話であること。その話がでるたびに、

「僕たち、どうしたらいいの?」

「わたしたちには関係ない話なんだ」

そんなふうに、ふっ…と子ども達の興味が薄れる、というか、見放された感覚というか、そんなふうに感じるシーンが何度もありました。

実際、「電話むり!」と訴える子ども達もいましたが、そこにだれも答えを持ち合わせてはいませんでした

 

防災教育のこれから

私たちが関わっている子ども達が生きている間におそらく、一度は大きな災害に遭遇する可能性はとても高いと言われています。

「知ってさえいれば」「もっと話していれば」助かる命がたくさんあったことを忘れてはいけないし、

私たちは被災された方から学ばないといけない。

実際、東日本大震災では、多くのろう・難聴の方が、緊急地震速報に気づけなかったり、避難所での放送や情報が聞き取れなかった方も多いとニュースで見たことがあります。

自分自身でどう命を守るのか?

周りにどう協力を求めるのか?

今見えている、聞こえないことに対する大きな課題について、もっとデフアカデミーでも考えていきたいし、親御さんと、そして、地域の方、また専門的に活動されている方と連携しながら、一緒に考えていきたいです。

子どもちの未来を守る防災教育。

たくさんの気づきをいただいたママコミュドットコムさんに感謝いたします。

これからも、私たちは真剣に防災と向き合っていきたいです。

*今後、定期的に防災について考える機会を作っていきますと考えています。

救急隊員のユニフォームも試着させていただくなど、初めて防災について触れる良い機会となりました!

Share
この記事を書いた人
岡松 有香
岡松 有香
手話の話せる言語聴覚士 / NPO法人SilentVoice理事 デフアカデミー谷町六丁目校 児童発達支援管理責任者  高校でタイの聾学校にボランティアで訪れた際、手話と出会う。 彼らのコミュニケーションに魅了され10年前より手話の学習を始める。 大学卒業後、言語聴覚士資格取得のため専門学校へ通い、その後回復期リハビリテーション病院で勤務。0歳~107歳までのリハビリ・ハビリテーションを担当。 その後、縁あってSilentVoiceと出会い、2017年9月、デフアカデミー谷町六丁目校の開校と同時に転職。自身の手話の技術と言語聴覚士の資格や経験を活かすことができるこの職を天職だと感じている。 2019年度より経営メンバーに加わることとなり、様々な角度からろう難聴児への私たちだからできるサポートを実現すべく日々奮闘中。
Check SNS

最近の記事


よく読まれている記事


カテゴリ